高齢者虐待防止のための指針

高齢者虐待の防止のための指針

法 人 名:有限会社アール・エム
事業所名:はなまる介護センター

1.本指針作成の要旨
当事業所 はなまる介護センター における高齢者への虐待の発生を未然に防止するため、本指針を定める。

2.当事業所における虐待の防止に関する基本的考え方
高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律(平成十七年法律第百二十四号)に基づき、いかなる時も高齢者に対して虐待を行ってはならない。

3.本指針における虐待の定義
 本指針における虐待の定義は以下の通りとする。

区分 内容と具体例
身体的虐待 ① 暴力的行為
・平手打ちをする。つねる。殴る。蹴る。
・ぶつかって転ばせる。
・刃物や器物で外傷を与える。
・入浴時、熱い湯やシャワーをかけてやけどをさせる。
・本人に向けて物を投げつけたりする。 など
② 本人の利益にならない強制による行為、代替方法を検討せずに高齢者を乱暴に扱う行為
・医学的診断や介護サービス計画等に位置づけられておらず、身体的苦痛や病状悪化を招く行為を強要する。
・介護がしやすいように、職員の都合でベッド等へ抑えつける。
・車椅子やベッド等から移動させる際に、必要以上に身体を高く持ち上げる。
・食事の際に、職員の都合で、本人が拒否しているのに口に入れて食べさせる。
・家族からの要望等で、高齢者の自宅に外鍵をかけて外出できないようにする。
・通所サービスの送迎時に、無理やり車両に乗降させる、身体を強く引っ張る。 など
③ 「緊急やむを得ない」場合以外の身体的拘束・抑制
介護・世話の放棄・放任
(ネグレクト)
① 必要とされる介護や世話を怠り、高齢者の生活環境・身体や精神状態を悪化させる行為
・入浴しておらず異臭がする、髪・ひげ・爪が伸び放題、汚れのひどい服や破れた服を着せている等、日常的に著しく不衛生な状態で生活させる。
・褥瘡(床ずれ)ができるなど、体位の調整や栄養管理を怠る。
・おむつが汚れている状態を日常的に放置している。
・健康状態の悪化をきたすほどに水分や栄養補給を怠る。
・健康状態の悪化をきたすような環境(暑すぎる、寒すぎる等)に長時間置かせる。
・室内にごみが放置されている、鼠やゴキブリがいるなど劣悪な環境に置かせる。 など
② 高齢者の状態に応じた治療や介護を怠ったり、医学的診断を無視した行為
・医療が必要な状況にもかかわらず、受診させない。あるいは救急対応を行わない。
・処方通りの服薬をさせない、副作用が生じているのに放置している、処方通りの治療食を食べさせない。
・介護提供事業者等からの報告・連絡等を受けていたにもかかわらず、高齢者の状態変化に伴う介護計画等の見直しを怠る。 など
③ 必要な用具の使用を限定し、高齢者の要望や行動を制限させる行為
・ナースコール等を使用させない、手の届かないところに置く。
・必要なめがね、義歯、補聴器等があっても使用させない。 など
④ 高齢者の権利を無視した行為又はその行為の放置
・他の利用者に暴力を振るう高齢者に対して、何ら予防的手立てをしていない。
・高齢者からの呼びかけに対し「ちょっと待ってね」等と言い、その後の対応をしない。
・必要なセンサーの電源を切る。 など
⑤ その他職務上の義務を著しく怠ること
・施設管理者や主任等が虐待の通報義務や虐待防止措置義務を怠る。 など
心理的虐待 ① 威嚇的な発言、態度
・怒鳴る、罵る。
・「ここ(施設・居宅)にいられなくしてやる」、「追い出すぞ」などと言い脅す。 など
② 侮辱的な発言、態度
・排せつの失敗や食べこぼしなど老化現象やそれに伴う言動等を嘲笑する。
・日常的にからかったり、「死ね」など侮蔑的なことを言う。
・排せつ介助の際、「臭い」、「汚い」などと言う。
・子ども扱いするような呼称で呼ぶ。 など
③ 高齢者や家族の存在や行為を否定、無視するような発言、態度
・「意味もなくコールを押さないで」、「なんでこんなことができないの」などと言う。
・他の利用者に高齢者や家族の悪口等を言いふらす。
・話しかけ、ナースコール等を無視する。
・高齢者の大切にしているものを乱暴に扱う、壊す、捨てる。
・高齢者がしたくてもできないことを当てつけにやってみせる(他の利用者にやらせる)。
など
④ 高齢者の意欲や自立心を低下させる行為
・トイレを使用できるのに、職員の都合を優先し、本人の意思や状態を無視しておむつを使う。
・自分で食事ができるのに、職員の都合を優先し、本人の意思や状態を無視して食事の全介助をする。 など
⑤ 心理的に高齢者を不当に孤立させる行為
・本人の家族に伝えてほしいという訴えを理由なく無視して伝えない。
・理由もなく住所録を取り上げるなど、外部との連絡を遮断する。
・面会者が訪れても、本人の意思や状態を無視して面会させない。 など
⑥ その他
・車椅子での移動介助の際に、速いスピードで走らせ恐怖感を与える。
・自分の信仰している宗教に加入するよう強制する。
・入所者の顔に落書きをして、それをカメラ等で撮影し他の職員に見せる。
・本人の意思に反した異性介助を繰り返す。
・浴室脱衣所で、異性の利用者を一緒に着替えさせたりする。 など
性的虐待 ○ 本人への性的な行為の強要又は性的羞恥心を催すあらゆる形態の行為
・性器等に接触したり、キス、性的行為を強要する。
・性的な話しを強要する(無理やり聞かせる、無理やり話させる)。
・わいせつな映像や写真を見せる。
・本人を裸にする、又はわいせつな行為をさせ、映像や写真に撮る。撮影したものを他人に見せる。
・排せつや着替えの介助がしやすいという目的で、下(上)半身を裸にしたり、下着のままで放置する。
・人前で排せつをさせたり、おむつ交換をしたりする。またその場面を見せないための配慮をしない。 など
経済的虐待 ○ 本人の合意なしに、又は、判断能力の減退に乗じ、本人の金銭や財産を本人以外のために消費すること。あるいは、本人の生活に必要な金銭の使用や本人の希望する金銭の使用を理由なく制限すること
・事業所に金銭を寄付・贈与するよう強要する。
・金銭・財産等の着服・窃盗等(高齢者のお金を盗む、無断で使う、処分する、無断流用する、おつりを渡さない)。
・立場を利用して、「お金を貸してほしい」と頼み、借りる。
・日常的に使用するお金を不当に制限する、生活に必要なお金を渡さない。 など

※出典元:厚生労働省「市町村・都道府県における高齢者虐待への対応と養護者支援について(国マニュアル)」における『第Ⅰ章 高齢者虐待防止の基本』

4.虐待防止検討委員会その他事業所内の組織に関する事項
ア 虐待の防止のための対策を検討する委員会の設置
当事業所では、虐待の防止のための対策を検討する委員会(以下「虐待防止検討委員会」という。)を置き、少なくとも年に1回以上開催する。虐待防止検討委員会は下記委員から構成する。
・委員長:山ノ川 清二
・委 員:平井 京子、塩野 裕子、古澤 英梨香、只 順子
虐待防止検討委員会で検討した結果については記録し保管するとともに、従業者にその内容の周知徹底を図ることとする。

 イ 虐待防止検討委員会の役割
虐待防止検討委員会では、高齢者虐待の未然防止、悪化防止、再発防止を図るために、次のような事項について検討を行う。
・ 虐待防止検討委員会その他事業所内の組織に関すること
・ 虐待の防止のための指針の整備に関すること
・ 虐待の防止のための職員研修の内容に関すること
・ 虐待等について、従業者が相談・報告できる体制整備に関すること
・ 従業者が虐待等を把握した場合に、市町村への通報が迅速かつ適切に行われるための方法に関すること
・ 虐待等が発生した場合、その発生原因等の分析から得られる再発の確実な防止策に関すること
・ 再発の防止策を講じた際に、その効果についての評価に関すること

 ウ 虐待防止担当者の設置
  当事業所では、虐待の防止の為の担当者を置く。
   虐待防止の為の担当者:平井 京子
 
5.虐待の防止のための職員研修に関する基本方針
 当事業所では、虐待等の防止に関する基礎的内容等の適切な知識を普及・啓発するとともに、虐待防止の徹底を図るために、従業者に対し、虐待の防止のための研修を定期的(年に1回 以上)に実施するとともに、職員の新規採用時にも実施する。本研修に関する研修プログラムについては、虐待防止検討委員会が作成するものとする。

6.虐待等が発生した場合の対応方法に関する基本方針、相談・報告体制に関する事項
 事業所内で虐待(若しくは虐待と疑われる事案)を発見した従業員は、速やかに事業所の管理者及び虐待防止担当者に報告する。報告を受けた管理者及び虐待防止担当者は、西宮市の虐待担当窓口にその旨を通報することとする。

また、管理者あるいは虐待防止担当者が虐待の加害者になっている場合など、上記の対応を取り難い理由がある場合は、虐待を発見した従業員が直接、西宮市の虐待通報窓口に通報することとする。
なお、虐待を発見し管理者等に報告した従業者、虐待若しくは虐待と疑われる事案を通報した従業者に対し、不利益な取り扱いを行わないこととする。

西宮市の虐待通報窓口 西宮市健康福祉局福祉総括室法人指導課
TEL:0798-35-3082 FAX:0798-34-5465

当該虐待に関してその状況、背景等を記録し、当該記録に基づいて虐待防止検討委員会において原因の分析と再発防止策の検討を行う。あわせて、市町村が実施する調査に協力するとともに、市町村からの指示に従い、必要な改善を行うこととする。
虐待事例及びその分析結果については、従業者に周知徹底し、再発防止に努めるとともに、事案発生後に行った再発防止策や改善策についてはその効果を検証する。

7.成年後見制度の利用支援に関する事項
 利用者や家族等に対して、成年後見制度その他の権利擁護事業について説明し、必要に応じ、市町村、社会福祉協議会等の窓口を適宜紹介する等の支援を行う。

8.虐待等に係る苦情解決方法に関する事項
 虐待等の苦情相談については、苦情受付担当者は管理者に報告し、個人情報の取扱いに留意し、相談者に不利益が生じないよう対応する。対応方法は、「6.虐待等が発生した場合の対応方法に関する基本方針、相談・報告体制に関する事項」によるものとし、対応の結果は相談者にも報告することとする。

9.利用者等に対する当該指針の閲覧に関する事項
 利用者や家族等は、いつでも本指針を閲覧することができます。

10.その他虐待の防止の推進のために必要な事項
 事業所の外部で開催される虐待防止研修に積極的に参加するとともに、受講後は従業者に当該研修の伝達を行う。
本指針に定める事項以外にも、高齢者虐待防止について国・地方自治体から発出される通知等に留意し、虐待防止推進に取り組むこととする。

 附則 
本指針は、令和6年3月15日より施行する。

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